今回は質問に対する回答という形ではなくて、オートキャド(AutoCAD)を覚えることとについて、少しだけ真面目に考えてみたいと思います。

技術的な話ではありませんので、もし操作方法だけを追求したいのであれば、今回の内容はあまり役に立たないかも知れません。

ですが、時にはこうしたお話しも良いのではないかと思います。

●目指すレベルは
今このサイトを見ている方は、これからAutoCADを覚えようとしているか、あるいは現在ちょうど勉強中の方ではないかと思います。

もちろん私にもそうした時期がありました。誰にでも初心者の時期はありますからね。

訳の分からない寸法の設定や、役に立ちそうもないシステム変数を一つずつ確認していったりと、けっこう地味な作業が多かったです。

「勉強中」ということならば、その姿勢は今でも変わらないのですが、特に変わった状況にならない限り、今まで覚えた内容で充分通用します。

オートキャド(AutoCAD)を必死に勉強してきたのは、今まで覚えた内容で充分仕事をこなすことができる状態になる為なんですね。

今の私のスキルはまだまだ完全とは言えませんが、「オートキャド(AutoCAD)を覚える」という目的はとりあえず達成したのではないかと思っています。

私も含め、完全なスキルを持っている人なんていません。もちろんより高いレベルを目指すことはしますが、そこに終点なんてないんだと思っています。

そこが「ゴール」だと思ってしまったら、それ以上先に進むことは出来ませんからね。

●経験年数が多ければ…
そうやって覚えたオートキャド(AutoCAD)のスキルを利用して仕事をしている訳ですから、普通に日々を過ごしていれば「経験年数」は増えていくことになります。

そして一般的には、オートキャド(AutoCAD)を使って仕事をした「経験年数」が多ければ多いほど、スキルが高いと思われます。

これはごく自然な考え方ですよね。
でも、経験年数2年の人と5年の人とで、そのスキルにはどの程度の差があるものなのでしょうか。

私が今まで見てきた中では、経験年数2年と5年にはそれほど大きな差がありません。もちろん統計などとっていませんので、あくまでも私の感覚的な話になってしまいますが。

子供の成長と同じで、最初の数ヶ月という差は非常に大きな差になってくるのですが、それが2年とか3年というスパンになってくると、あまり差がつかなくなってしまうんですね。

逆に、経験が少ない人のほうが勉強熱心で、客観的に見て明らかに逆転してしまっているという場合もあります。

ですから、経験年数は多いほど良い訳ではないということを、今このサイトを読んでいる方には覚えておいて頂きたいと思います。

●時にはプレッシャーも利用する
今まで覚えてきた知識を使って仕事をするのは、何もわからない状態からオートキャド(AutoCAD)の勉強を始める事よりも簡単で、プレッシャーのかからない作業です。

経験者というのはそうした状態にある人のことを指すのでしょう。でも、プレッシャーのかからない状態というのは、それほど良いことばかりではありません。

人間は基本的に、なるべく楽な方向に流れていく生き物です。なので、ある程度オートキャド(AutoCAD)を覚えてしまうと、それ以上の努力をすることが難しくなってきます。

覚えた知識と経験で、仕事を出来るだけ楽にこなしていくことは全然悪いことではありません。
でも、技術者は日々成長していくべきだと私は考えています。

そういった意味では「自分のスキルではちょっと大変」くらいの仕事を日々やっていくことが、成長を続けるコツと言えるでしょう。

普通にこなせる仕事は簡単ですが、ちょっと大変な仕事をするとプレッシャーがかかります。そうした中で仕事をするのは、自分自身の成長という観点からすると、非常に貴重な経験になります。

仕事を選ぶことはなかなか出来ることではありませんが、いくつか選択肢があるのなら、なるべく大変だったり面倒だったりするほうを選ぶことをお勧めします。

大変な仕事の中にこそ、成長のチャンスがあるのです。ちょっとありがちな話になってしまいましたが、これは私の経験に基づいた事実ですから、ぜひとも伝えておきたいと思いました。

●自分を磨くということ
今までお話ししてきた内容は、オートキャド(AutoCAD)の技術的な話などではなく、覚える本人がどんな心構えでいるかという話です。

こうした話を実際に実行するのは簡単に感じるかも知れませんが、これが意外に難しいんですよね。「これが正しい」と理解できていても、実行するとなると話は全然別なんです。

先程も少しお話ししましたが、人間は楽な方向に流れていくのが普通だからです。このあたりの自己管理には、ちょっとしたコツが必要なんですね。

ただ、こうしたメンタルな部分について、私はあまり力になれることがありません。ですから、私が今までに読んで参考にした本などを紹介しておこうと思います。

とは言っても、膨大な量の本を紹介しても仕方がありませんし、お金がかかってしまいますので、無料で取り寄せることができて手軽に読める冊子をいくつか紹介することにします。

無料といってもいい加減な書籍ではありません。と言うより「もらっていいの?」と思ってしまうくらいしっかりと作ってあります。特にデメリットもありませんので、一度読んでみることを強くお勧めします。

「成功の9ステップ」