質問:オブジェクトスナップで交点がピック出来ない-3

オートキャド(AutoCAD)で図面を作図する際に、同じ図面データにも関わらず、オブジェクトスナップで交点がピック出来ないことがあります。

もちろんオブジェクトスナップの設定で、きちんと「交点」にチェックを入れています。

うまくピック出来ないのは、まずポリラインを作図してその中をハッチングし、作成したハッチングと交わる線との交点です。

同じ図面でも、普通にピックすることが出来る箇所もあるのですが、なぜ交点がピック出来ないのでしょうか。

■回答■

前回は原因のとして「Z軸の座標が違う」という話と「ハッチングを無視する設定」についてお話しをしました。

今回は最後として、オートキャド(AutoCAD)の意外な欠点についてお話しをしたいと思います。
原因3:線種のブランクはピック出来ない

オートキャド(AutoCAD)では、一点鎖線などで実際に線が作図されていない部分の交点をピックすることが出来ません。

例えばこんな感じの状態だと、交点をピックするのは大変です。

一点鎖線の交点

これは非常に不便だと常々思っているのですが、オートキャド(AutoCAD)が新しいバージョンになっても全然解決されませんね。

解決方法としては、もう少しオートキャド(AutoCAD)の画面を縮小し、線のブランクを小さくすることが有効です。

交点のピック

上図のように線のブランクが小さくなれば、カーソルのターゲットBOXよりも線のブランクが小さくなりますので、問題なく交点を選択することが出来ます。

あるいは多少手間ですが、オブジェクトスナップとして「仮想交点」を使うかのいずれかになるでしょう。
「仮想交点」とは、平面上で交わっていない線を2本選択し、その交点を計算するというものです。

先程もお話ししましたが、線を2本選択するという手間がかかりますが、確実に交点を選択してくれます。
(もちろん以前お話しした「Z軸が違う」線同士では、例え仮想交点を使ったとしても交点はピック出来ませんが…)

まあこれは非常に基本的な原因ですから、今回頂いた質問では該当しないとは思います。

ただ、オートキャド(AutoCAD)で図面を作図していると、時々そうした原因で交点をピック出来ないこともあるでしょう。

私はもう慣れてしまいましたが、だからといってこうした不便さを歓迎している訳ではありません。

もう少しオートキャド(AutoCAD)が改良されていく中で、こうした不便なところはなくなっていって欲しいんですけどね。