質問:「名前を付けて保存」でダイアログBOXが表示されない

オートキャド(AutoCAD)で図面に名前を付けて保存する場合、通常はダイアログBOXが表示されると思いますが、私のパソコンは違います。

コマンドを実行すると、下のコマンドラインでファイル名などを指定するような操作になってしまいます。これでは手間が多くて大変ですので、何か良い方法はないでしょうか。

■回答■

オートキャド(AutoCAD)では、ファイルの保存関係でダイアログBOXを表示させるかどうかを「FILEDIA」というシステム変数でコントロールしています。

システム変数とか言うと妙に難しく聞こえてしまいますが、要するにONとOFFのスイッチです。これをどちらに設定するかを決めるというだけですから、身構える必要は全くありませんよ。

このシステム変数には0か1の数字が入り、それぞれ以下のような役割を持っています。

0:ダイアログBOXを表示させない
1:ダイアログBOXを表示させる

頂いた質問にもありますが、オートキャド(AutoCAD)の初期設定は「1」となっています。つまり、ダイアログBOXを表示させるのが標準ということですね。

ではどうしてダイアログBOXが表示されないのでしょうか。これは恐らく、何かの拍子にシステム変数が変わってしまったのではないかと予想されます。

って、当たり前すぎる話ですが…。

今までの経験からすると、何かのエラーが出てオートキャド(AutoCAD)が強制終了してしまった場合に、そのような状態になることがありました。

原因は恐らくそんなところだと思います。原因が分かったら、あとは修正するだけです。手順は簡単ですから、1分もかからずに設定をすることが出来るはずです。

手順は以下の通りですので、実際にやってみましょう。

①システム変数の入力
コマンド待ちの状態であることを確認し、システム変数を入力します。今回の場合はFILEDIAと入力ですね。

②変数の内容を入力
FILEDIA の新しい値を入力 :
変数を入力すると、上記のような表示が出ます。

というのは現状の変数が0であることを意味しています。ダイアログBOXを表示させたい場合は、ここで1と入力してEnterを押しましょう。

③設定の完了
これで設定は完了です。

試しに「名前を付けて保存」をやってみましょう。ちゃんとダイアログBOXが表示されるはずです。

どうしてこんな設定があるのか、ちょっと疑問に思われるかも知れませんね。でも、このシステム変数はコマンドマクロを使い始めると結構重宝するんです。

「名前を付けて保存」を少し改造して、毎回バージョンを指定しなくても2000形式で図面を保存したい場合など、ダイアログBOXがかえって邪魔になってしまう状況というのがあります。

この変数を効果的に使うのは、もう少し後でも良いと思いますが、こうした設定があることだけは覚えておくと便利です。